前回の記事では、老後の生活費について集計しました。
当初は「月20万円くらいかな」と考えていましたが、
実際に集計してみると、私の支出は月22万円程度でした。
そこで今回は、
生活費22万円で、60歳で退職した場合、資産はどう推移するのか?
を実際の数字でシミュレーションしてみました。
結論から言うと、運用リターンをゼロと置いた保守的な計算でも、90歳時点で約4,800万円が残るという結果になりました。
感覚ではなく、数字で老後を考えてみるのがこのブログのテーマです。
同じように
- 定年が近づいてきた
- 老後資金が気になっている
- 60歳で退職できるのか知りたい
という方の参考になればうれしいです。
資産5000万円で60歳退職は可能?老後シミュレーションの前提条件
まずは今回のシミュレーションの前提条件です。
現在の年齢と資産状況(55歳・資産5000万円)
現在の状況はこんな感じです。
- 年齢:55歳
- 総資産:約5000万円
- 定年:60歳(あと5年)
- 積立:新NISA月10万円+iDeCo月2万円
資産の内訳は、主に投資信託と高配当株です。
退職金と年金の見込み
老後の収入として想定しているのは以下です。
- 退職金:約800万円
- 年金:年間200万円弱(65歳から)
もちろん、将来どうなるかは分かりませんが、
とりあえずこの数字で計算してみます。
老後の生活費は月22万円で想定
老後の生活費は
月22万円
で試算しました。
年間では
22万円 × 12ヶ月 = 264万円
になります。
60歳時点の資産は約6,500万円になる見込み
退職までの5年間、積立は続けます。
(NISA 10万円 + iDeCo 2万円)× 12ヶ月 × 5年 = 720万円
これに退職金を加えると、60歳時点の資産は
5,000万円 + 720万円 + 800万円 = 約6,500万円
になる見込みです。
👉 この6,500万円が、シミュレーションのスタート地点です。
なお、この5年間の運用リターンは、あえてゼロで計算しています。
上振れはボーナス、と考えることにします。
60歳~65歳の「魔の5年間(無年金期間)」の資産シミュレーション
60歳で退職した場合、
65歳で年金をもらうまでの5年間があります。
この期間は収入がほぼないため、
いわゆる「無年金期間」です。
5年間で必要な生活費
年間生活費は264万円なので、
264万円 × 5年 = 1,320万円
つまり、
60歳〜65歳の5年間で1,320万円
必要になります。
配当収入がある場合の影響
現在、高配当株から
年間約40万円(税引前)
の配当があります。
もしこれが続くとすると、
40万円 × 5年 = 200万円
になります。
つまり、
1,320万円 − 200万円 = 約1,120万円
の取り崩しで済む計算になります。
👉 65歳時点の資産は、6,500万円 − 1,120万円 = 約5,400万円になる見込みです。
もし少し働いた場合
例えば
週3日くらいの軽い仕事
で年間100万円くらいの収入があれば、
5年で500万円になります。
この場合、取り崩しは約620万円まで減り、
65歳時点の資産は約5,900万円まで積み増せる計算です。
65歳以降の年金生活はどうなる?資産5000万円の老後収支
65歳になると、いよいよ年金生活です。
ここからの収支を見てみます。
生活費との差額
生活費 264万円に対して、年金は200万円弱。
264万円 − 200万円 = 年間約64万円の赤字
になります。
配当金でどこまでカバーできるか
配当の年間40万円を充てると、
64万円 − 40万円 = 24万円
つまり、
資産からの取り崩しは年間24万円程度
で済む可能性があります。
月にするとわずか2万円です。
資産5000万円は老後何年もつ?年齢別シミュレーション結果
では、この条件で資産はどのように推移するのでしょうか。
シミュレーション結果をグラフにしてみました。

年齢別の資産残高(基本シナリオ)
グラフの数字を、年齢別に書き出すとこうなります。
運用リターンはゼロ、配当40万円は継続の前提です。
- 60歳:約6,500万円(退職金受け取り後)
- 65歳:約5,400万円(無年金期間で▲1,120万円)
- 70歳:約5,280万円
- 75歳:約5,160万円
- 80歳:約5,040万円
- 85歳:約4,920万円
- 90歳:約4,800万円
👉 90歳時点でも約4,800万円が残る計算になりました。
65歳以降の取り崩しが年24万円程度と小さいため、
資産の減り方は驚くほど緩やかです。
悲観シナリオでも検証してみた
「配当が続く前提は甘いのでは?」と思ったので、
条件を悪くしたシナリオも計算してみました。
シナリオB:配当がゼロになった場合
- 無年金期間の取り崩し:1,320万円(配当カバーなし)
- 65歳以降の取り崩し:年64万円
- 90歳時点の資産:約3,580万円
シナリオC:さらに生活費が月2万円上がった場合(インフレ想定)
- 生活費:月24万円(年288万円)
- 65歳以降の取り崩し:年88万円
- 90歳時点の資産:約2,860万円
👉 配当ゼロ+インフレの悲観シナリオでも、90歳時点で約2,860万円が残る計算です。
計算上、資産が尽きる年齢はシナリオCでも100歳を大きく超えます。
「長生きリスクで破綻する」可能性は、数字の上ではかなり低そうです。
この試算に含まれていないもの
ただし、この試算には含まれていないものがあります。
- 市場の暴落(特に退職直後の下落は影響大)
- 介護費用(一時金で数百万円かかるケースも)
- 大きな医療費
- 税金・社会保険料の制度変更
とくに退職直後は、住民税や健康保険料の負担が重くなります。
これは別の記事で詳しく計算しています。
今回の老後シミュレーションで分かったこと
今回、改めて数字で見てみて思ったことがあります。
生活費22万円でも60歳退職は現実的
基本シナリオで90歳時点に約4,800万円。
悲観シナリオでも約2,860万円。
思っていたよりも
現実的なライン
だと、数字が教えてくれました。
配当収入の安心感
年間40万円の配当でも、
90歳時点の資産で見ると1,200万円以上の差になります。
改めて
配当収入の安心感
を感じました。
定年後は「ゆるく働く」という選択肢
もし年100万円だけ働けば、
65歳時点の資産は約500万円積み増せます。
定年後は
**無理に働くのではなく、
ゆるく社会とつながる**
そんな働き方もありかなと思っています。
よくある質問
Q1. 資産5000万円だけで老後は何年もちますか?
生活費月22万円・年金なしの前提なら、5,000万円 ÷ 264万円 = 約19年です。
ただし実際には65歳から年金が入るため、取り崩しは大幅に減ります。
私の試算では、90歳まで見ても資産は半分以上残る計算になりました。
Q2. 運用を続けた場合はどうなりますか?
今回はあえて運用リターンをゼロで計算しました。
仮に年2〜3%で運用できれば、資産はほぼ減らないか、むしろ増える計算になります。
ただし退職直後に暴落が来るリスクもあるため、私は保守的な数字で計画を立てています。
Q3. 暴落が来たらどうしますか?
無年金期間(60〜65歳)に使うお金は、現金や値動きのない資産で確保しておく方針です。
リスク資産の取り崩しを5年遅らせられるだけで、暴落時のダメージはかなり抑えられると考えています。
まとめ|資産5000万円で60歳退職は可能なのか
今回のシミュレーションまとめ
- 60歳時点の資産見込み:約6,500万円(資産5,000万+積立720万+退職金800万)
- 無年金期間(60〜65歳)の取り崩し:約1,120万円
- 65歳以降の取り崩し:年24万円程度
- 基本シナリオ:90歳時点で約4,800万円が残る
- 配当ゼロ+インフレの悲観シナリオでも:90歳時点で約2,860万円
この条件で計算すると、
60歳退職は十分現実的な選択肢
に思えました。
もちろん未来は分かりませんが、
数字で考えると不安は少し小さくなる
気がします。
これからも
「定年まであと5年」
というリアルな視点で、
資産や老後について考えていきたいと思います。
サイト全体の資産設計の方針は、こちらの記事にまとめています。
老後の生活費については、こちらの記事でも詳しく書いています。


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